[日米防衛相会談] 1月12日、「反撃能力」運用の集中議論確認
[日米防衛相会談] 1月12日、「反撃能力」運用の集中議論確認
浜田防衛相 米国防長官と会談 「反撃能力」運用の集中議論確認
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230113/k10013948441000.html
2023年1月13日のNHKニュースより転載
アメリカを訪れている浜田防衛大臣は、オースティン国防長官と会談し、日本が保有を決めた「反撃能力」の効果的な運用に向けた議論を深める必要があるとして日米同盟の役割や任務の分担について、集中的な議論を速やかに始める方針を確認しました。
会談は日本時間の13日にアメリカの国防総省で行われ、オースティン国防長官は「日米の戦略文書は今まで以上に整合性が図られ、日米同盟にとってことしは転換の年だ。日本の防衛費増額や反撃能力の保有を強く支持する。抑止力を高め、日本をより効果的に防衛できる」と述べました。
これに対し、浜田防衛大臣は「反撃能力の効果的な運用を含め、抜本的に強化される日本の防衛力のもとでの日米同盟の役割や任務、能力に関する集中的な議論を速やかに開始させたい」と応じ、両大臣は集中的な議論を速やかに始める方針を確認しました。
また会談では、アメリカの核戦力と通常戦力の抑止力によって日本を守る「拡大抑止」について、より強じんなものにするため、取り組みを深めていくことで一致しました。
さらに、12日に行われた外務・防衛の閣僚協議で、沖縄に駐留するアメリカ軍の一部を、離島を拠点に機動的に対応する新たな部隊「海兵沿岸連隊」に改編することなどを確認したのを受けて、在日アメリカ軍の再編計画の一部を見直すことを確認しました。
会談のあと両大臣は日米の防衛当局間で、
▽迎撃がより難しいとされる極超音速滑空兵器に対抗する技術や
▽ドローンによる攻撃を無力化する技術の共同研究を迅速に進めるため、手続きを簡素化する覚書などに署名しました。
浜田防衛相 “反撃能力を行使する目標の特定など検討対象”
会談のあと浜田防衛大臣は記者団に対し、「反撃能力」の効果的な運用に向けた日米間の議論について「反撃能力を行使する際の情報収集や目標の特定、日米間におけるさまざまなレベルでの調整要領は検討対象に含まれる」と述べました。
また記者団から日米防衛協力の指針=ガイドラインの見直しの必要性を問われたのに対し「いまは見直しは考えていないが、これからも不断に検討していく」と述べました。
浜田靖一防衛大臣と米国のオースティン国防長官
浜田防衛大臣は、オースティン国防長官と会談し、日本が保有を決めた「反撃能力」の効果的な運用に向けた議論を深める必要があるとして日米同盟の役割や任務の分担について、集中的な議論を速やかに始める方針を確認した。
日米防衛相会談の概要(防衛省)
https://www.mod.go.jp/j/approach/anpo/2023/0113a_usa-j.html
「 令和5年1月12日16時(現地時間)から60分間、浜田防衛大臣とオースティン米国防長官は、米国防省において日米防衛相会談を行ったところ、概要次のとおり。
1 日米防衛協力
両閣僚は、日米「2+2」を踏まえ、それぞれの新たな国家安全保障戦略及び国家防衛戦略について、速やかに実行に移していくことで一致し、その具体的な取組について議論を行った。
浜田防衛大臣は、新たな戦略の下、相当な増額をされる防衛予算によって、反撃能力を含めた防衛力の抜本的強化を早期に実現する強い決意を述べた。オースティン国防長官は、日本の取組に対して、強い支持を表明した。
両閣僚は、抜本的に強化される日本の防衛力の下での同盟の役割・任務の分担について集中的な議論を速やかに実施させることを確認した。両閣僚は、そのような議論においては、日米協力の下での反撃能力の効果的な運用、事態の発生を抑止するための平素からの日米共同による取組、あらゆる段階における迅速かつ効果的な日米間の調整などについて議論を深めていく必要があることで一致した。
オースティン国防長官は、日本に対する核を含めた米国の拡大抑止のコミットメントは揺るぎないものである旨を改めて述べた。両閣僚は、日米「2+2」における議論も含め、核を含めた米国の拡大抑止がより信頼でき、より強靱なものであり続けるための取組をさらに深化させていくことを確認した。
両閣僚は、情報収集、警戒監視及び偵察(ISR)能力強化の観点から、米空軍無人機MQ-9の鹿屋航空基地への一時展開及び日米共同情報分析組織(BIAC)の運用開始を歓迎した。
両閣僚は、同盟の抑止力・対処力にとって技術的優位性の確保が死活的に重要であるとの認識に立ち、装備・技術協力を加速させることで一致した。その基盤を構成する枠組として、両閣僚は、研究、開発、試験及び評価プロジェクトに関する了解覚書及びサプライチェーン協力の強化に向けた防衛装備品等の供給の安定化に係る取決めに署名した。また、両閣僚は、極超音速技術に対抗するための技術、高出力マイクロ波及び自律型システムでの共同研究・開発に向けた議論の進捗を歓迎した。
両閣僚は、情報保全・サイバーセキュリティが同盟の根幹であるとの認識を共有し、連携をさらに強化することを確認した。浜田防衛大臣は、その抜本的強化に向けた取組を徹底していく決意を表明した。
2 米軍再編/在日米軍
両閣僚は、同盟の抑止力・対処力を実質的に強化することになる、日米「2+2」で確認された米軍の態勢の取組を実行することで合意し、これらの取組の実施に向けて協議を継続することを確認した。浜田防衛大臣から、沖縄の負担軽減の重要性を述べるとともに、両閣僚は、在日米軍の安定的な駐留と日々の活動には、地域社会の理解と協力が重要であることで一致した。
(了)」
参考リンク
日米防衛相会談の概要(防衛省)
https://www.mod.go.jp/j/approach/anpo/2023/0113a_usa-j.html
浜田防衛相 米国防長官と会談 「反撃能力」運用の集中議論確認
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230113/k10013948441000.html
2023年1月13日のNHKニュースより転載
アメリカを訪れている浜田防衛大臣は、オースティン国防長官と会談し、日本が保有を決めた「反撃能力」の効果的な運用に向けた議論を深める必要があるとして日米同盟の役割や任務の分担について、集中的な議論を速やかに始める方針を確認しました。
会談は日本時間の13日にアメリカの国防総省で行われ、オースティン国防長官は「日米の戦略文書は今まで以上に整合性が図られ、日米同盟にとってことしは転換の年だ。日本の防衛費増額や反撃能力の保有を強く支持する。抑止力を高め、日本をより効果的に防衛できる」と述べました。
これに対し、浜田防衛大臣は「反撃能力の効果的な運用を含め、抜本的に強化される日本の防衛力のもとでの日米同盟の役割や任務、能力に関する集中的な議論を速やかに開始させたい」と応じ、両大臣は集中的な議論を速やかに始める方針を確認しました。
また会談では、アメリカの核戦力と通常戦力の抑止力によって日本を守る「拡大抑止」について、より強じんなものにするため、取り組みを深めていくことで一致しました。
さらに、12日に行われた外務・防衛の閣僚協議で、沖縄に駐留するアメリカ軍の一部を、離島を拠点に機動的に対応する新たな部隊「海兵沿岸連隊」に改編することなどを確認したのを受けて、在日アメリカ軍の再編計画の一部を見直すことを確認しました。
会談のあと両大臣は日米の防衛当局間で、
▽迎撃がより難しいとされる極超音速滑空兵器に対抗する技術や
▽ドローンによる攻撃を無力化する技術の共同研究を迅速に進めるため、手続きを簡素化する覚書などに署名しました。
浜田防衛相 “反撃能力を行使する目標の特定など検討対象”
会談のあと浜田防衛大臣は記者団に対し、「反撃能力」の効果的な運用に向けた日米間の議論について「反撃能力を行使する際の情報収集や目標の特定、日米間におけるさまざまなレベルでの調整要領は検討対象に含まれる」と述べました。
また記者団から日米防衛協力の指針=ガイドラインの見直しの必要性を問われたのに対し「いまは見直しは考えていないが、これからも不断に検討していく」と述べました。
浜田靖一防衛大臣と米国のオースティン国防長官
浜田防衛大臣は、オースティン国防長官と会談し、日本が保有を決めた「反撃能力」の効果的な運用に向けた議論を深める必要があるとして日米同盟の役割や任務の分担について、集中的な議論を速やかに始める方針を確認した。
日米防衛相会談の概要(防衛省)
https://www.mod.go.jp/j/approach/anpo/2023/0113a_usa-j.html
「 令和5年1月12日16時(現地時間)から60分間、浜田防衛大臣とオースティン米国防長官は、米国防省において日米防衛相会談を行ったところ、概要次のとおり。
1 日米防衛協力
両閣僚は、日米「2+2」を踏まえ、それぞれの新たな国家安全保障戦略及び国家防衛戦略について、速やかに実行に移していくことで一致し、その具体的な取組について議論を行った。
浜田防衛大臣は、新たな戦略の下、相当な増額をされる防衛予算によって、反撃能力を含めた防衛力の抜本的強化を早期に実現する強い決意を述べた。オースティン国防長官は、日本の取組に対して、強い支持を表明した。
両閣僚は、抜本的に強化される日本の防衛力の下での同盟の役割・任務の分担について集中的な議論を速やかに実施させることを確認した。両閣僚は、そのような議論においては、日米協力の下での反撃能力の効果的な運用、事態の発生を抑止するための平素からの日米共同による取組、あらゆる段階における迅速かつ効果的な日米間の調整などについて議論を深めていく必要があることで一致した。
オースティン国防長官は、日本に対する核を含めた米国の拡大抑止のコミットメントは揺るぎないものである旨を改めて述べた。両閣僚は、日米「2+2」における議論も含め、核を含めた米国の拡大抑止がより信頼でき、より強靱なものであり続けるための取組をさらに深化させていくことを確認した。
両閣僚は、情報収集、警戒監視及び偵察(ISR)能力強化の観点から、米空軍無人機MQ-9の鹿屋航空基地への一時展開及び日米共同情報分析組織(BIAC)の運用開始を歓迎した。
両閣僚は、同盟の抑止力・対処力にとって技術的優位性の確保が死活的に重要であるとの認識に立ち、装備・技術協力を加速させることで一致した。その基盤を構成する枠組として、両閣僚は、研究、開発、試験及び評価プロジェクトに関する了解覚書及びサプライチェーン協力の強化に向けた防衛装備品等の供給の安定化に係る取決めに署名した。また、両閣僚は、極超音速技術に対抗するための技術、高出力マイクロ波及び自律型システムでの共同研究・開発に向けた議論の進捗を歓迎した。
両閣僚は、情報保全・サイバーセキュリティが同盟の根幹であるとの認識を共有し、連携をさらに強化することを確認した。浜田防衛大臣は、その抜本的強化に向けた取組を徹底していく決意を表明した。
2 米軍再編/在日米軍
両閣僚は、同盟の抑止力・対処力を実質的に強化することになる、日米「2+2」で確認された米軍の態勢の取組を実行することで合意し、これらの取組の実施に向けて協議を継続することを確認した。浜田防衛大臣から、沖縄の負担軽減の重要性を述べるとともに、両閣僚は、在日米軍の安定的な駐留と日々の活動には、地域社会の理解と協力が重要であることで一致した。
(了)」
参考リンク
日米防衛相会談の概要(防衛省)
https://www.mod.go.jp/j/approach/anpo/2023/0113a_usa-j.html
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